1度下がった歯茎は戻らない?歯肉退縮の原因

1度下がった歯茎は戻らない?歯肉退縮の原因

1度下がった歯茎は戻らない?歯肉退縮の原因

今回はご来院いただく患者さまによくいただく質問の中から、「歯肉退縮」(しにくたいしゅく)のお話をさせていただきます。
歯肉退縮とは、簡単にいうと歯茎が下がってしまうことです。
歯肉退縮で下がってしまった歯茎はもう元に戻りませんか?

結論を先にお伝えしますと、退縮した歯茎を元の位置に戻すのは非常に難しく、現状を維持するための対策を行っていきます。
また、何故歯肉退縮を起こしてしまったのか、患者さま自身にもその原因を知っていただくことが大切だと感じています。

 

歯肉退縮の原因

主な原因は以下の通りです。

 

ブラッシングの方法が間違っている

かたい歯ブラシを使用し、ゴシゴシと強く磨いてしまうと歯茎の負担が大きく、次第に歯茎の弾力が失われていきます。
また傷ついた歯茎は痩せて、どんどん下へ下がってしまうのです。
歯磨きは1日に2~3回行うものですので、正しいブラッシングを学び、習慣化していただけると幸いです。

 

口周りの悪癖

食いしばりや歯軋りといった悪癖は、歯と歯茎、周辺組織に大きな負担をかけます。
その結果、支えている骨が下がり、歯肉も退縮してしまうのです。
寝ている間の悪癖を治すのはなかなか困難なので、ナイトガード(就寝中用のマウスピース)なども検討してみると良いでしょう。

 

歯周病

歯周病は、歯を支えている歯槽骨までも溶かしてしまう怖い病気です。
骨が溶ければ、当然歯茎も下がってしまいます。

 

歯並びや噛み合わせ

歯並びが悪く、歯に凹凸や重なり合っている部分がある場合は、汚れが蓄積しやすく、虫歯・歯周病になりやすいといえます。
逆に上顎前突などの前に出ている歯は、歯ブラシの負荷がかかりやすく、こちらも歯茎が下がる原因となります。

 

不適合な補綴物

虫歯治療の後の詰め物や被せ物が合わなくなると、歯茎が炎症を起こし、痩せてしまうことがあります。
このように「歯肉退縮」の原因はさまざまありますが、歯肉が下がるとどのような症状が出るのでしょうか?

・象牙質が露出することで知覚過敏となり、冷たい食べ物や熱い飲み物がしみるようになる
・歯と歯の間に隙間ができて、食事の際に食べ物が詰まりやすくなる
・歯肉が下がってむき出しになった部分は柔らかく脆いため、虫歯になりやすくなる
・歯が長くなったようにみえる

今以上進行させないためには、正しいブラッシングを学び、日常の悪癖を改善することが必要になりますが、歯周病や噛み合わせの問題は、歯科医院での治療が必要になりますので、なるべく早くご来院いただきますよう、よろしくお願い致します。

当院は、治療前にしっかりと検査、カウンセリングの時間を設け、検査結果のお写真などを見ながら、患者さまと二人三脚で治療を進めてまいります。
口腔内で気になることやお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

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